体験記

クリエイト速読スクール体験記 '94~'96

娘と一緒に通って

吉久房子

 速読の必要性を痛感したのは、14年ぶりに仕事を始めた直後でした。職種は大学教授の私設秘書。かつて10年間秘書として働いていましたので、仕事の内容に不安はありませんでした。タイプはもちろん、電話の取り次ぎ、経理の処理、そして忙しい中、和文から英文まで多くの書類に目を通し、どこにファイルしたか覚えていなくてはなりません。2~3ヵ月後に、「あの書類はどこある?」と尋ねられても、サッとそのファイルを取り出す事など、若い時は苦もなくできましたが、今回はダメでした。「トシのせいかナ」とも思いましたが、そう言って逃げてはいられない現実が目の前にさし追っていました。

 その時、とある速読スクールの看板を見つけ、教室を見学させて貰いました。そこは事務室と教室が一緒の部屋で、講師もひとりで応対から授業までやっていました。「もっと余裕のある速読スクールはないかしら」と思っていましたら、クリエイト速読スクールのチラシを見つけました。それには細かい字でビッシリと体験記がプリントされていました。大きな活字においしい文句を並べたてた、カラフルなパンフレットが多いこの時代に、何ページにもわたり各人の体験記が質素な紙にこまごまとつづられているのを目にし、携わる方たちのお人柄と運営方針が伝わってくる様な気がしました。

 「ここなら信用できそうだワ」と思い無料体験レッスンに参加してみました。クリエイトの良い点は ◎1回が90分単位 ◎子供でもあきない様に、カリキュラムが多種多様でよく頭をつかう ◎15分間の休憩時間がある ◎事務室と教室が別なので集中できる ◎親子兄弟からお友達までクチコミ入会者がとても多い ◎三倍速保証で安心等です。

 私は過去43年間に読んだ本の数より、クリエイト速読スクールの1年間の方が多いという位本を読みました。本が大好きになりました。仕事の上でも記憶力がアップし、大いに助かっています。本を読むのに抵抗がなくなったという事実が、まるで生涯の財産をプレゼントして頂いた様で、嬉しくて仕方ありません。
 また、無料体験レッスンにたまたまついて来た小五の娘は「面白かったから、やりたい」と言い一緒に入会しました。娘はこの1年でグングン伸び、今では私より遥かに上をいっております。 ◎集中力がつく ◎記憶力が上がる ◎宿題がなく気軽に来られる というのが子供達にとっては良い事でしょうか。無理に塾に行かせるよりも、クリエイトでいつの間にか本好きにさせる方が、子供にとってどれほど有益なことかと思います。娘は今、折原みとの本に夢中です。以前はお小遣いはマンガに消えていましたが、最近は折原みとシリーズをせっせと揃えています。

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SEGでクリエイトを知って

早稲田高校3年 久保宏樹

 僕がクリエイトの速読に初めて出会ったのは、新宿にあるSEGでの冬期講習においてであった。一字一句を確認しながら進まないと気が済まない性格だったので、当然ながら読書速度も速くない。試験でも、問題を処理するのが遅くて、時間が足りなくなることもしばしばであった。クリエイトに入会したのは、高校生の間に受験勉強をする以外に、何か一つでも生涯にわたって役立ってくれるものを身に付けたいと思ってのことだった。それにSEGの講習で解ったのだが、(SEGの生徒達はよく出来る人が多いことを割り引いても)どんどん伸びる人達がいっぱいいた。プログラムが良ければ時間さえ重ねれば誰でもよくなることを確信したのだ。

 SEGの講習では、松田さんが、僕達がカタクならず、リラックスして訓練に臨めるように上手に仕向けてくれた。クリエイトの訓練では、ただ単に速く文字に目を通すということではなくて、“より深く読む”という事に重点が置かれている。その際、クリエイトが開発した独自の訓練シートが用いられるのだが、やっていて非常に楽しく、刺激的で、しかも、よく頭を使い、訓練の後は、いつも頭が冴えわたっていて、勉強も普段よりもずっとよくはかどった(受験生の僕にはこれがなによりである。クリエイトはこの点において画期的なものをつくっている)。訓練とは、まず第一に、効果的なものでなくてはならないが、さらに飽きのこないものでなくてはならない。また、自分の現段階での実力が客観的な数字という形で提示されるため、目標も立てやすく、反省すべき点も明らかになってくる。

 スクールの後半の訓練では、脳のもつ“イメージする力”が重要視される。イメージ読み訓練やイメージ記憶訓練などが例として挙げられるが、特にイメージ記憶訓練のおかげで、少し自信のあった記憶力が、さらに強化されて、教科書なども、一回読むだけでほぼ全ての事が頭に入ってくるようになった。しかもイメージで覚えているので、丸暗記するよりもずっと定着率が高いのだ。スクールでは、読書の際に必要になる記憶力、集中力、イメージ力を徹底的に鍛え上げてくれる。高3で受験に忙しいにもかかわらず、僕は他の人達がゲームセンターに行くようにここにハマっている。週2回は必ず来ているのだから。クリエイトには、高い目標を持って、その目標に向かって不断の努力を重ねて、不可能だと言われた事を可能にしていく凄い方々がいる。そのような方々と同じ空間を共有できたことが嬉しい。若造が何を言うかと笑われるかもしれないが、自分を変えたい、人生をより創造的で楽しいものとしたいと思っている人達に、僕は自信をもって、クリエイト速読スクールに通う事をお薦めする。

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BTRメソッドを推薦します

千葉大学園芸学部教授 本條毅

 私が松田先生の速読教室に通ってから、もう5年になります。SEGの教室の様なアットホームな雰囲気と、様々なユニークなトレーニング法がとても印象に残っています。私の場合、歳のせい? もあり、飛躍的に進歩したとは言えませんが、目や頭をフルに使う訓練や、イメージトレーニングにより、徐々にカが向上する事が楽しみでした。
 速読のトレーニングは、単に本を速く読むためだけのものではなく、集中力や記憶力といった、いわば「頭の基礎体力」を鍛えるのに非常に良い方法です。ぜひ、若くて学習能力の高いうちにトレーニングをうけて、本を速く読めるようになるとともに、「頭の基礎体力」を鍛えられることを期待します。

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1995年度通関士試験合格

吉原恵子

 挑戦するからには1回で合格したいと思いました。しかし、貿易に関する知識など全くなく、独学も性格的に無理とあきらめ、去年の4月、上京しました。噂で知っていた東中野の専門学枚では、周りの人達の真剣さ、そしてよく勉強していることにショックを受けました。集中力を鍛えなければと、本棚にあったケイコとマナブをバラバラめくっているときに、速読という項目に目が止まりました。
 ここへ来てびっくりしたのは、文章を速く読める人がたくさんいるということ。速読スクールだから当たり前といえばそうですが、圧倒され、初めの頃は「この人たちは本当は読めてないのに、読めたと言っているだけ」と思いました。

 私にとっては速く読めるようになったことよりも、読んだものを確実に覚えていられるようになったことの方が力になりました。最も手をやいた法律の文章もすんなり頭に入ってきました。10月15日の本試験でも、勉強したことがまるで絵のようにはっきりイメージでき、思っていたことの全てを書くことができました。
 発表の日が近づくにつれイライラしました。友人たちは、なぐさめるように1回で受かるわけがないと言ってくれます。「税関からです」と郵便局の人が書留を持ってきたときは、嬉しさで胸がいっぱいになりました。最高のクリスマス・プレゼントでした。

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いろんな本が待っている

大薗 陽子

1.速読を始めたきっかけ
(1)今よりも本を速く、もっとたくさん読みたかった!!

 私は、物心ついた頃から、本が大好きだった。図書館と本屋さえ行っていればウキウキするタイプの人間である。これまでの読書ペースは、図書館で2週間10冊を借りて2冊を読み残す位。働きながらこのペースなので、読むスピードはそんなに遅い方ではなかったと思う。

(2)なぜ、クリエイト速読スクールを選んだか!

 それまで速読に関する知識も体験もゼロだった。以前、一度だけテレビで速読をする人を見たことがある。
 「超人的な才能の持ち主にしかできない特技こそが速読である」
 それは、悲しいかな(幸いかな?)クリエイトの体験記を読むまで変わることがなかった。しかし、体験記の圧倒的な説得力が私をクリエイトに引き寄せてくれた。受講の衝動を抑えがたく、すぐに電話をかけてみた。

(3)電話をかけたその日に体験レッスンを受けることになった

 <1>カウント呼吸法から始まり、<2>認知視野の拡大訓練、<3>イメージ記憶訓練、<4>倍速読書訓練と、あっという間に時間が過ぎてしまった。今まで経験したことのない面白さだったので、即決で入会することにした。松田さんから、「とにかくなんでもいいから本をたくさん読むのが上達の秘訣」と言われた。翌日、さっそく図書館に行き、借りられるだけたくさんの本をリュックに詰め込み、とぼとぼと歩いていると、周りの人から「二宮さんみた~い」と笑われてしまった。

2.クリエイトのプログラムについて
(1)訓練における変化(進歩)の過程
<1>カウント呼吸法
“出来るだけ少なくするのがポイント”
心がとても落ちつきリラックスできる。
<2>認知視野の拡大訓練
“出来るだけ広く速く見るのがポイント”
 受講4回目くらいの時、すごくできる人といっしょだった。各々見えた数値をたずねられることがあるのだが、その人は群を抜いてすごかった。その人にどういうふうに見ているかを質問した。するとライトがあたるような感じでふわっと見ていると言う。それを心掛けて訓練していたら、あるときふっと見え方が変わった。文字が紙面から浮きあがってくるような感じになった。現時点で5回以上、見え方の変化を体験している。やればやるほど、良く見えるようになる。と同時に普段の読書でも圧倒的に目が疲れなくなり、効果バッグン。
<3>イメージ記憶訓練
“出来るだけ映像としてイメージするのがポイント”
 これは、最初あまりにもできなくて自分でも愕然とした。自分が2分で半分も出来ないのに、45秒でほぼすべて出来る人がいる。何故出来なかったかというと・・・。
 「あか」と聞くと「赤」というように漢字が頭に浮かんでしまい、赤い色のイメージが描けない。
 「さる」と聞くと「猿」というように漢字が頭に浮かんでしまい、おさるさんのイメージが描けない。
 講師に相談したら、日頃から事物を良く観察するようにとの助言をいただく。それから、物の形をなるべく観察するようになった。本屋に行って、こども図鑑で形を見たりもした(涙ぐましい)。
 そうこうしているうちにだんだん出来るようになってきた。しかしながら、これは今でも大得意ではない。そのため、私のこれからの訓練の中での一番の課題でもある。
<4>倍速読書訓練
“出来るだけ楽しみながら自分の時間感覚を狂わせるのがポイント”
 自分の好きな本が読める。最新の話題になった本、いろんな本が待っている。それまで縁のなかったような本にも触れられる。前述<1><2><3>の訓練の成果が徐々にここに顕れる。倍速にすることで、読書スピードの変化が楽しめる。
(2)今までの効果について

 何が良かったかと言うと、

  1. 自分の能力に自信が持てるようになった。
  2. 皆が言うように、以前にも増して集中力がついた。
  3. いい友人に巡りあえた。
  4. もちろん予想を上回る程に本が速く読めるようになった。
  5. なおかつ深く読めるようにもなった。
  6. 頭がまず活性化して、覚醒してきた感じがよくわかる。
3.クリエイトに行ったから・・・

 予想していた以上の効果が顕れた。もっと早く、始めておけばと悔やまれてならない。前述の2週間で8冊のペースが今なら十分に一日でクリア出来る。時間の密度が高くなり、文章がピタッと張り付くような感じで頭の中に入ってくる。速く読めることはもちろんのこと、理解力がアップしたのは自分でも驚きである。講師の方々に、何とお礼を言えば良いかわからないほど、感謝の気持ちでいっぱいだ。そして自分でもびっくりしたことがあった。先日、寿司屋に行った時、カウンターに座るとなんとおしながきが端から端までいっペんに目に飛び込んできたのである。こんなとこにも効果が顕れていた!

4.最後に

 71回('96.2.15)の受講を終えてこれを書いている。これからもずっとずっと続けたいと思っている。無邪気な気持ちで挑戦し続けたい。100回目の自分、200回目の自分がどう進歩しているか、これも楽しみだ。これからも毎日通うこと、これが私の静かな決意である。

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1995年度不動産鑑定士試験合格

遠藤智也

1.自己啓発としての速読

 池袋に転勤し、仕事も少し暇になったので、以前から気にかかっていたクリエイト速読スクールに通いたいと考えました。時間に余裕が出来たのは入社以来初めてだったのです。
 自己啓発としては最適みたいだったし、この情報が氾濫するする世の中では自ら取捨選択したとしてもINPUTすべき知識量たるや仕事・生活・趣味まで含めると膨大な量だと実感していましたから、たいへんな武器になるに違いないと直感しました。そして私の半分眠っている脳に少しでも刺激を与えてもらって、物事を何も覚えようともしないこの怠惰な脳に記憶力と集中力を叩き込んでもらおうと通学を決心しました。

 第一回目に読書速度を計りましたが、たしか1300字/分くらいで速い方だと言われました。適度な負荷によって錆ついていた頭を意識的に使うことでリフレッシュされたのか、まずはじめに、作業の能力(検索が早い、見落しが少い、疲れないなど)が向上するという効果があらわれました。
 40回コースを修了した私は、日経新聞なら通勤時間の30分で読み終える速さという当初の目標を達成することができました。それからというもの、本が手元にないことが一番のイライラとなってしまうほど読書が楽しくなりました。

2.不動産鑑定士受験

 クリエイトでの修了と前後して、私は不動産鑑定士第二次試験を受験するため専門学校に通い始めました。不動産鑑定士という職業の独立性と専門性から目指すこととしたのです。この資格は司法試験、公認会計士第二次試験と並ぶ国家三大資格といわれており、鑑定理論、会計学、経済学、民法の論文式科目と行政法規の択一式の計5科目を勉強しなければならないのです。論文式という点に加え、その範囲の広さと暗記量は膨大で、司法試験程ではないにしろ、4、5年かかる人はザラのようです。
 私の場合、理工学部出身で、コンピュータソフトの会社におり、宅建すら持っていなかったため、会社に勤めながらではとても無理ではないかと思いましたが、短期合格を信じ挑戦することを決意したのです。

3.受験勉強

 まず、こうした試験には基本書と呼ばれるものを何冊か読破しなければなりません。ただし、論文試験という特徴から、INPUTそのものは受験生はほぼ同程度であっても、OUTPUTの練習(答案練習会=答練というものがある)を念頭に置いた学習方法を採らなければ合格はできません。したがってINPUTの時間はなるべく早く終わらせるべきなのです。さすがに未知の専門書で、しかも数式が飛びかったり、甲乙丙が錯乱し、知らない言葉、似た文言が山のように出てくると、「速読」も威力を発揮しないようでした。しかし、今にして思えば速読を全く訓練しない人に比べれば効率が違っていました。何故なら、作業能力の向上で述べた●検索が早い●見落しが少ない●疲れないなどといった効果が以前に比べれば格段にあったのです。--そして「読書内容への集中」のトレーニングによる集中力と理解カで、大量の情報を速くこなす能力が知らず知らずのうちにアップしていたのです。

 また、こうした試験では、どうしても暗記しなくてはならないところがあるものです。この試験の場合、行政法規と鑑定理論のメイン科目は私にとってはまさに暗記の地獄でした。特に鑑定理論は「基準」という格調高い文言を一字一句暗記する必要があるのでした。暗記が不得意かつ大嫌いな私は、「理解していれば暗記など不要だ」とウソぶいて、逃げ回っていました。そして予定通り不合格。さすがに2年目は鑑定理論の暗記の必要性を感じ、自分にも言いきかせていたのですが、やはり体が受けつけません。

 ダラダラ先延ばししていた結果、本番2ヵ月前の答練と模試でひどい点と酷評を頂き、さすがの私もやっと観念し、ついに丸暗記を開始しました。

 鑑定理論の理解と論文構成については自信があったこともあり、意外なほどスッと覚えることができたのです。そのときの方法というのは、一字一句(行政法規の場合は文言)について、目で確認しながら、他の似た箇所(条文)と比較を行ない、その背景にある理論や、全体構造における位置付けをイメージしながら、覚えていくというやり方でした。できる限り、機械的な丸暗記は避け、連続的に記憶するように心掛けました。これは、論文形式という論理の流れが必要な事と、似たような文言(条文)が頻出することへの対応であったわけですが、これは結果的にクリエイトのイメージ記憶の方法と合致していたのです。その結果、特に横断的な知識を問われる設問に威力を発揮し、断片的な暗記で切り抜けようとする他の受験生に大きな差をつけることができました。

 実は、試験勉強中は、クリエイトの速読を意識したことはなく、むしろ速読をやっていたことも忘れていたくらいでした。しかし、私の能力で2回目で合格できたのは、落ち着いて考えてみると、クリエイトの訓練が活用されて身についていたんだなと気づいたのでした。
 ですから、松田さんに(突然で驚いたことでしょうが)お礼の手紙を書かずにはいられませんでした。

4.転職

 松田さんもおっしゃっているとおり、速読は人をアッと言わせるスピードになることを目的とすることではなく、あくまで自己目的達成の手投と考えるべきだと思います。むしろ、車の運転や水泳の練習に近いものだと感じます。ですから、受験だけでなく、知的作業の基礎的な訓練として一番最初に、しかもできれば若いうちに習得すべきだと思います。企業の教育担当者も、新入社員の研修の第一段階に取り入れるべきでしょう(でも全員が速読できる会社というのも、想像したくないというかシュールというか…)。

 現在、私は不動産鑑定事務所に転職しコンサルティングや再開発の仕事を主にやっています。30歳を越えてからの挑戦でしたが、3年前には想像もできない180度の転換となったわけです。また、時間ができたら、クリエイトにお世話になって、仕事とは関係のない本を読み漁りたいと思っています。

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記憶力と集中力の訓練

司法試験現役合格    松永隆之

 スクールの訓練は「よく頭を使う」という意味で、大学受験ばかりでなく、司法試験でも効果を発揮してくれた。私にとって法曹の仕事に就くことは、子供の頃からの夢だった。
 スクールで具体的にどんな力をつけてくれるかといえば『記憶力と集中力を徹底的に訓練してくれる』ということだ。

 巷には記憶術を教える通信教育等もあるようだが、記憶力のアップはクリエイトの「イメージ記憶訓練」だけで足りるとおもう。使いこなすまで多くのことを覚えねばならないという記憶術の逆説を、イメージ記憶は解消している。また、速読のなかに組み込まれているから余分な授業料もかからない。

 実は、私はスクールの案内書に大学合格体験記を書いた。
 そのなかで、『ある訓練は、自分の勉強量の正確なバロメーターになりました。模試は一カ月先まで結果がわからないけれど、その訓練ではすぐ結果がわかります。訓練結果が芳しくないときは反省し、すぐ生活を改善するように務めました。クリエイトに通い続けたことで、幸運にも第一志望に合格しました。私大の入試では社会で、世界史と日本史とどちらを選択するか悩むほど記憶力が格段に伸びました』と書いた。
 そのある訓練というのが「イメージ記憶訓練」だった。

 司法試験の受験生は皆高い理解力を把持しているとおもう。要はどれだけ明瞭に意味のネットワークを記憶し、それもより深く集中して…が出来るかだ。スクールはいつものんびりしている。いつまでも変わらないでほしいとおもう。

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文章演習講座Aクラスとは

第11期    末木あずみ 

 金曜8時15分、文章演習講座Aクラスの講義が始まる。この講座では、文章を書くための基礎を学ぶ。私は、大学で初めて自分の文章を「読みにくい」と指摘されたのだが、どこを直せばよいのかわからず、書くことに自信をなくしていた。しかし、卒論を前に書くことから逃がれられず、パンフレットの『客観的に読む』にひかれ、自分の文章を見直し、簡潔で論理的な卒論を書くために受講を決めた。さて、文章を書く『基礎』とはなにか。それはすなわち、文章を書くための頭脳づくりであり、文章に対する鋭敏な感覚を磨くことである。クリエイトで『基礎を学ぶ』とは、そこから発展して、個性的で知的な文章を書くための表現技術の基礎を習得することである。学校の国語の授業で習うような当たり前の、しかし曖昧な知識の再確認も新しい意味をもって自分の力となってくるのだ。

 講義の前半は、テキストの輪読。テキストをもとに「原稿用紙の使い方」・「表記法」・「文章を書く心構え」などを学んでいく。後半は、講師の作成したプリントを用いて、前半の講義内容を例題を解きながら理解することにあてられる。講座の特色として、「文章を書かない文演があるのか」と、生徒が疑問を抱くほど『読む』ことを重視する。しかし文章を読むことは、曖昧であった知識を確認する絶好の機会だ。文章には、人それぞれの句読点の打ち方がある。そこで「、。」の使い方について質問する、といったぐあいだった。また、基礎を学んでから文章を読むと、作者が自分であろうと、他人であろうと、文章を書くルールにもとづいて読むのだから、客観的に読める。「読みにくい」という指摘も、受講を終えた今なら理解できる。文章を読むことは、同時に自分の文章について批評的に考えることでもあった。

 最後に文演の良い点を挙げてみる。まず受講生に考えさせることだ。講師の考えは最後に参考として提示される。だから教室にいる90分間は、文章以外のことを考える余裕がない。そして、『書く』ことの楽しさに気付いていく。どんなふうに? それを知るには、受講するしかないだろう。